271〜275
――――――――――――――――
今という甘い幸せの時間に
ぬるま湯のような日々に
いつまでも逃げていては駄目だと
君が僕の手を引く
華奢なくせに思いのほか心強い手だった
――――――――――――――
もう離さないと誓うから
君をたくさん泣かせた僕だから
信じてはもらえないかもしれない
けれどそこに嘘はないと
今度こそ君の目を見て言おう
――――――――――――――
空っぽの封筒を君に送ります
見えない心をそっと封じて
壊れた想いを閉じこめて
――――――――――――――
一人になんかさせないから
そう言ったのに君は嘘吐き
こうしている今も僕は独り
鬱々と膝を抱えて過ごして
違えられた君の約束に泣く
――――――――――――――
そうしてきっと君自身は自分をも騙そうとするだろう
それが分かっているから
僕には君の手が放せないんだ
独りぼっちを淋しくないと意地張って生きていく
強がりで泣き虫な君を見たくないから
――――――――――――――